フレイ・アルスターに親を殺されました

前置き

 ガンダムSEEDを観ました。要はその感想と"お気持ち"です。個人的な感想ですし、ネタバレ要素もあります。そもそも批評・感想としてもお粗末であり、何より内容が大変幼稚、陳腐であること、殴り書きであることをご承知置きください。

 結局言いたいことは、「ガンダムSEEDをある一人のキャラクターの存在でストレスを抱えて観てしまったよ」という話です。というか、後半はその特定の一人のキャラクターに対してのマイナスな意見です。フレイ・アルスターが好きである自覚のある方は読まないことをおすすめします。
 あと、Destinyを見るかはこれから考えます。以上を踏まえ、よろしくお願いいたします。

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 まず自己紹介です。
 限界夢女かつ腐女子。二次元オタク歴は8年くらい。ガンダム履修はフォロワーを狂わせたZから、履修歴はまだ1年ちょうどくらい。ガンダムで夢活はしていませんが、その方面で一番好きなの誰?と言われたら、多分デュオ・マックスウェル。それから子安武人はどのジャンルでもわりと好きです。
 流されやすい人間なので、自分を「なんだかんだ見たコンテンツは大抵優良消化する人種」だと思っていました。
でも、よく考えたら私はB級映画は見ないしクソアニメって言われたら絶対見ないから今まで死ぬほど面白いものばかり見ていたんだなと実感しました。


 何も知らない方のために、要約苦手なりに世界観の説明、物語のあらすじをお話します。

あらすじ、世界観

・遺伝子操作によって、生まれてくる子どもの様々な能力の向上が可能になった世界。
・自然に生まれた人間は「ナチュラル」、遺伝子操作された人間は「コーディネーター」と呼ばれている。
・生まれつき稀有な能力を持つコーディネーターをナチュラルは妬み、確執の末、
地球軍(ナチュラル)VSザフト軍(コーディネーター)が現状戦争をしている。

(ザフト軍はプラント(=コロニー)を根城に活動しています。今回のシャア枠はラウ・ル・クルーゼという軍人。彼は、後述のアスランの上司です)

 主人公はキラ・ヤマトナチュラルの多い中立国に住むコーディネーター。
 キラは友人を守るために地球軍としてガンダムパイロットとなってしまうが、敵のザフト兵の中には自分の幼馴染であるアスラン・ザラがいた。
 友人、そして同じコーディネーターでありながらキラとアスランは敵対することとなる……。

 という感じです。一気見ですし細かいところ覚えてない部分も多いのですが、大体こんな具合で始まります。


全体の感想


 ガンダムシリーズの中では一番、敵というか「こいつが悪なんだな」というのがわかりやすいなという感じです。ガンダムは、登場人物それぞれが信じる正義がぶつかり合うという側面が強い作品だと思うので、最初に少し見ただけでは、諸悪の根源が誰だかわかりづらい(私はそう)ですが、今作は、わりと初期から完全に両軍の上層部とクルーゼがたぶん悪いんだろうな……という感じがしました。
 正直、フレイ・アルスターというキャラクターにストレスを抱えすぎて正常な判断が出来ていないと思うのですが、全体の流れとして「主人公が地球軍所属で戦う→両軍に属さず戦争を終わらせるために戦うことにする(キラとアスランが敵対→共闘する)」という軸は、王道で良いと思います。悪く言えばよくある話かもしれませんが、「この話の流れ見たことあるな……」という感覚はそれぞれ生きてきた時代で原体験が違うので(例:宇宙ロボットものの経験の最初がマクロスなら、ガンダムマクロスっぽいなって思うかもしれません。歌はありませんが)……。
 SEEDでそういった王道ストーリーが初めてだった人にとっては、大変見ごたえがあり納得のできるストーリーだったんじゃないかと思います。

 恋愛描写が比較的露骨だったのは賛否あると思います。私は恋愛が本筋でない物語でチラつく恋愛は結構好きなので男女カップルを応援していました。でもキス以上の描写はしなくてよかったんじゃないか……と思います。一応暗がりのシーツに裸体という「匂わせ」ではありますが、明らかな性描写があったのが私の好きになれなかったキャラクターなので特にそう感じるのかもしれません。


 作画についてですが、ガンダムシリーズとして絵柄に賛否あるという情報を以前耳にしていました。全体でどうなのかはわかりませんが……。
 個人的には時代に即していて良いんじゃないかなと思います。特段好きではないけど、ガンダムに相応しくない!みたいなことは別に……。後述で個人的なところはお話します。
 ただ、ちょっと使い回しが目立った気がします。アークエンジェルのブリッジや様々なモビルスーツ内のパイロットとか……。時代なんでしょうか。今、アニメーターさんは働きすぎだと思っているので、今の自分の感覚がおかしいのかもしれません。
 特に、最後の地球軍(の皮を被った"ブルーコスモス"=ナチュラル過激派)のパイロット三人組とか、めちゃくちゃに使いまわしされてませんでしたか。


 全体的な感想は以上です。以下、個人的な偏見やら愚痴やら、基本的にマイナスな要素の感想となります。フレイ・アルスターが好きな人間は読まないでください。本当によろしくお願いします。


フレイ・アルスターというキャラクターについて。

 ここまで読まれたらもうわかると思いますが、私が好きになれなかったキャラクターです。本当は大好きと言わずともそれなりに好きなキャラクターになる狙いで作られていたと思います。もうわからない。

 知らない方のために紹介させていただきます。要約は苦手なのですがそれなりに頑張りました。ご容赦ください。


以下、しばらくフレイ・アルスターとその物語内での動きについてです。


 フレイは1話からキラが気になっている女の子。キラが乗ったアークエンジェルという戦艦は、1stの時のホワイトベースよろしく、民間人を保護しつつ一部の民間人の手を借りて宇宙を旅をするが、その民間人の中の1人。
 父親が連邦の事務次官で、お嬢様タイプ。父親に対して「パパに会えるならお洒落しなくちゃ」と張り切る一面がある。父の影響か、コーディネーターに強い偏見を持っており、それを隠そうとしないので、コーディネーター相手に
「コーディネーターの癖に、馴れ馴れしくしないでよ!」など手を払いのけたり、
「自分もコーディネーターで、相手もコーディネーターだからって、本気で戦ってないんでしょう!?」とキラを恫喝したりすることもあった。
(※このセリフは、父の乗った船が目の前で沈められ、キラが作戦前に「自分が出るから大丈夫だ」と言ったこと、戦っている相手の一人がキラの友人であることをフレイが知ってしまったことにも起因する)

 そして途中、「父が殺されているのに私は何もしていない出来ていない」と軍に志願し、正式な軍人に。(この間、キラと一時恋人関係となる。キラに対して少なくとも最初は良い感情を持っていなかったが、復讐心のような気持ちで側にいるようになる)

 その後、アークエンジェルがアラスカ基地に到着した折に、地球連邦の重役の娘であることから、移籍という形でアークエンジェルから降りる。が、その途中ラウ・ル・クルーゼに攫われ(フレイ本人は、クルーゼの声に父親を見出していた)、途中までクルーゼに同行。捕虜扱いではなく、イザークの「捕虜なら捕虜らしくすべきです」との進言も退けて檻には入っていない。また、クルーゼとの肉体関係を匂わせる描写が入っている。

 最終決戦直前に、地球軍からザフトへ核のボタンを押させる理由となるデータを持たされて地球軍の戦艦へ返還させられる。

 最終決戦中、アークエンジェルと対峙した戦艦にいたが、撃破される直前に艦長の命令で脱出する。しかし、脱出シャトルもろともクルーゼの撃った弾丸で爆破、キラの目の前で死亡する。

 死亡直後、精神体としてキラに語りかけ「私の本当の想いがあなたを守るわ」と告げ、キラを抱きしめて消える。



 以上、紹介です。
 最低限事実だけ述べるようにまとめました。以下本当に私の偏見と""お気持ち""です。



フレイ・アルスターについての感想


 まず私は、戦いもできず足手まといになったり何もできないくせに前に出て人質になるような女は親の敵だと思っています。

 フレイに関しては本当に役満になってしまい残念です。一昔前の愛され夢小説の夢主かと思いました。単純に私が苦手なタイプの女性キャラ、動きだっただけだと思いますが。(私は現役で夢活しています。夢小説は今でも読みますし書きます。夢ジャンルを貶すつもりは一切ございません)


 本当にフレイ・アルスターなんであんな性格や役回りにしたんだ?ストレスの8割彼女のせいなんですよ……。イライラさせるキャラクターなんだろうな、イライラすることで何か後々関わってくるんだろうなと思ったんですがマジでそんなことなかった。少なくとも私はありませんでした。

 てか軍人に志願するのはフレイが最初だし、それに伴って他の民間人メンバーも参加することになるのに、肝心のフレイがアークエンジェルで艦の仕事してる様子一切見なかったが? 何してたの? ずっと部屋で寝てるか唸ってるだけだったよね? 軍服着てるだけ? なんのためにいるの?
 そのくせ最後にいた艦のドミニオンではオペレーターっぽいことしてるし何なんだ。アークエンジェルでやったから出来たとかそういうこと?一切見なかったけどやってたの?いつ?

 キラがフレイに惹かれて最終話まで引きずっているのもキラが優しいからだと思うのですが、それにしてもなぜフレイだけにあそこまで引きずってしまうのか。元カノを引きずるにしたって、ちょっと違和感がありました。
「私の想いがあなたを守るわ……」が全然共感できなくて、ほんと、キラが優しいから引きずっちゃうんだろうな、そうなんだよね?

 あとキラのこと憎むなら憎むでちゃんと死んでほしいと思っているなりのキャラクターの動きをしてほしいし、死んでほしいと思っていたのに好きになってしまったならそれなりの心の揺れを描写してほしかったし 正直開始から40話くらいまではいる意味がわからなかった。フレイ以外でもデータを地球軍に届けることはできたのではないか?別にフレイでなくても……と感じましたが、結果誰でも同じシチュエーションで死ぬことになるだろうと思うので、他のキャラクターが犠牲になるよりいいか……と思ってしまいました。
 あと性描写あったのフレイだけなんだけど。元々サイの婚約者で、性描写があったのはキラとクルーゼとの2人。短期間に何人に抱かれてるの?
 しかもクルーゼに対しては散々パパのこと投影してるのにその男に(多分)抱かれてるの気持ち悪すぎる。
 制作陣に未成年女子にそういう欲情のしかたしてるおっさんでもおるんか?

 あとフレイとキラのベッドシーンからのフフ……(暗黒微笑)ってとこから、キラがサイをのしちゃうシーンまで胸糞じゃないですか?なんなの?
 フレイについては全てにムカついているので冷静な判断できる気がしないんですけど、個人的にはガンダムで露骨なベッドシーンは見たくなかったな……と思いましたし、最後の方ラクスにフレイの情事中と思しき裸体を投影しちゃうの本当にラクスに失礼だと思います。
 ラクスは戦うリリーナ・ピースクラフトなので。(この表記は破綻していますが)
 私はガンダムを機械ものではなく人間ドラマとして見ている節があるので全否定はしませんが ちょっとダメージを受けました。人によるのかな

 本当に、あんなに啖呵切って入隊したのに、アークエンジェル内での軍人としての働きが一切見られないことの理由がわからない。全く戦わない理由、意味がある(例:ガンダムWリリーナ・ピースクラフト。武器を捨てて戦いをやめましょう、と世界に発信していたので自分が武器を持っては意味がなかった)ならいいけど、「君は軍服を着ていても軍人ではない……」とかの伏線にはちょっと長すぎると思うしそりゃそうでしょうねニートでしたからとしか思わんわ……。
 フレイに関しては、こんなにムカつくんだからムカつく役回りとしての何か意味があるんだなと言い聞かせて見ていましたけど、結果どうだったんだろう。私が見いだせないだけなのかな。

 絵柄に関して。
 顔の見分けつかないってことはわりとわかる。けど、これの第一印象が「ルルーシュっぽい」なので、こういうの当時流行ってたんじゃないかな……の方に意見が傾いています。絵柄より作画崩壊の方が気になった。今のアニメに慣れてるからっていうのもあるだろうけど、どアップ以外は目線が合わない感じが結構していたし、急に作画良くなるシーンありましたよね。なんだ?

でも、アスランラクスとのアイキャッチアスランがキラに変わるところは普通に好き。えー!!?(歓喜)ってなった。




長所短所のまとめ

 自分なりに感じたことをそれぞれまとめてみました。以下お願いいたします。

良い点

・敵味方わかりやすい
最初から、地球軍ザフト軍双方に感情移入しやすいキラとアスランを置いていたので上層部のヤバさが伝わりやすかった?今まで見たガンダムの中では、(ガンダムは登場人物それぞれの正義があるのでこういう言い方は良くないけど)正義と悪がどれとどれなのかの理解が一番スムーズなんじゃないでしょうか。ある意味、シリーズらしくない感じではあります

・ストライクとかのデザイン、初代っぽさ踏襲されている?
メカかっこいい!以上の感想を持てない人間なんですけど、似てる気がしました。SEEDをガンダムと認めない勢力にとっては悪い点かもしれないけど、過去作知ってると熱い気持ちになれるというところから、利点として挙げます。

ムウ・ラ・フラガ、マジでかっこいい
 フレイに心底ムカついていたのにフレイばかり出てくる時期は彼のために見ていました。ありがとう、子安武人。どうして好きな男みんな死んでしまうんだ。

悪い点/敗因

個人的な側面が特に大きいと思います

・フレイ
上記で全部話しました。私怨、大いにありでしょう。

・観たのが放送当時ではなく2020年
倫理観やジェンダー感が一応は令和仕様にアップデートされているのに(当たり前だけど)SEEDは2002年が基準なのでウワ……となってしまった。放送当時3歳でした。見てなかったけど。

・絵柄が一周回らないので受け付けない
Z、1st、逆シャア、(ORIGIN)、W、SEEDの順で見ているのですが、2、30年前のアニメなどはそうそう見る機会がないので、古さは感じつつもむしろ新鮮な絵柄として見ていたのだと思います。が、半端にその時代を生きているせいで自分の「この絵柄何年前だろ?ちょっと古いよね」感が拭えず、どことなく気持ち悪さを抱えていた気がします。

・もしかして対象年齢がズレていた?
 小中学生の頃に見ていたら思い出になったかもしれません。前述もしましたが、これが原体験ならもっともっと楽しめたんだろうなと思います。ちょっと時代がズレてるけど、放映当時に見ておけばな………。

おわりに

アニメに限らず、コンテンツは楽しめた人間が優勝なので批判ばかりはどうかと思います。あくまで個人的な意見ですし私怨が本当に大きいと思います。フレイ・アルスターに親を殺されました。

 こんな感想書くなんて思ってなかった。多分一刻も早く忘れたほうがいいのですべきじゃないと思うし、こんなにたくさん書くなんてフレイのこと好きなんじゃないかってくらいなんですが、嫌いです。キラの心の安定が保たれるなら生きていて良いと思うけど、あんなに戦場の危うい場所にいる時に死ねば良いのにって思ったヒロイン的キャラクターも今までいません。
 どんなキャラクターでも好きな人はいます。だからキャラヘイトは良くないんですが、どう見てもそれですよねこれは。本当に駄目です。好きな子が貶されて嬉しい人なんていませんからね。
 別の見方をさせてもらえるのであれば、フレイは可哀想な子だなと思います。この感覚は、私が「けもフレ2」の主人公、キュルルにも感じたことですが、キャラクターの動かし方が良くないせいで特性を発揮できず、嫌な側面ばかり見えてしまう。もっと神の手(=脚本)がよく出来ていれば、フレイにこんな嫌な感情を持つ人間もいないかもしれない。
 でもそうやって脚本的な意味で「この子可哀想な子だな」って思うことって、ある意味「このキャラクター嫌い!」って言うことより残酷でひどいことじゃないですか。描写されたキャラクターを否定しているわけなので、「嫌い」が否定なら「可哀想」は全否定です。
 こんな感想書いてる時点で嫌な人間ですよね。ここまでヤバいこと書いてるのでフレイが好きな人でここまで読んでる方はもういないと思いますが、こんな見方しかできなくて本当にごめんなさい。

 これからSEEDを見る予定の人は、ここでフレイ・アルスターへのイメージをマイナスにしておいて、本編で上げてあげてください。
 身勝手な感想を許してもらえるなら、
SEEDの思い出が女性キャラへのストレスで終わってしまったことが、本当に残念です。

 それから、UCは今後観ます。よろしくお願いします。


 フレイ・アルスターは親の敵です。